この記事では、社内SEへの転職を目指すなら、社内SE専門の転職エージェントに絶対会っておくべきだという話をします。
その理由は、「転職エージェントやキャリアコンサルタントの中にはIT業界について詳しくない人が多数いる」からです。「そんなバカな話があるか」と思う方もいらっしゃると思います。私もそうでした。順を追って説明していきます。
説明の前に、私がどのような経歴であるのかについて簡単に触れておきます。私はIT業界に約20年間従事しており、SIerで10年以上経験を積んでから35歳をすぎて競争倍率200倍の社内SEに転職しました。
- 文系大卒業後、国内大手SIerに就職
- プロジェクトマネージャ&ソフトウェアエンジニア
- その後、MBAでマネジメントやHR領域を学ぶ
- 35歳をすぎてから大学の情報システム部門へ転職(競争倍率 約200倍)
- 情報システム部門の中途採用者の書類選考、面接を担当
キャリアコンサルタントの70%は「IT業界の知識不足」を自覚
先日、衝撃的なデータが公開されました。若者の就業を支援する認定NPO法人育て上げネットの調査を引用した記事「若者を支援するキャリアコンサルタント、IT業界に関する知識不足が7割」が伝えたところによると、若者のキャリアを支援するキャリアコンサルタントへのアンケート調査において、IT業界について「人より知っている」と答えたコンサルタントは28%で、「よく知らない・まったく知らない」または「どちらともいえない」と答えたコンサルタントは約70%いることが分かったのです。
アンケートの調査結果「若者のキャリア形成にかかわる支援者の情報通信技術に対する理解と支援活動に関する調査」も合わせてリンクを貼っております。ミスリードしないようアンケート回答の母数についても触れておきます。回答者は626名のキャリアコンサルタント資格を有する人です。その中には転職エージェント等の人材紹介業だけではなく、公的機関、教育機関、NPOなどを含みます。
ここで重要なポイントは、「ITを専門にしていないキャリアコンサルタントはIT業界に詳しくない可能性が高い」ということです。
社内SEの中途採用は求人単位で内容が大きく異なる
では社内SEへの転職において、エージェントの知識が不十分でも大丈夫なのでしょうか?答えはノーです。むしろ逆で、「 社内SEへの転職を希望するITエンジニアにマッチする求人を紹介するには高度な知識と経験が必要」と言えます。
なぜなら、過去の記事でもご紹介したとおり社内SEの中途採用は企業の規模や情報システム部門の形態によって、求めるスキルや経験が大きく異なるからです。全く異なると言っても良いでしょう。詳しくはこちらの記事を参照してください。
一例を挙げると、大企業で開発をSIerなど外部ベンダーに委託している場合、求められるのはマネジメントスキルやIT戦略策定に関するスキルです。一方、中小規模の企業でシステムを自前で開発する文化がある情報システム部門に求められるのはプログラミングスキルや広範囲をカバーできるオールラウンダーなスキルです。
IT業界の知識が不十分なエージェントに転職を任せてしまうと取り返しのつかないミスマッチが発生し、あなたも転職先もお互いが不幸な思いをすることになってしまうかもしれません。
現実に起こりうるケース(売り手市場の不幸)
あなたが社内SEへの転職を考えて、大手転職エージェントに登録して相談した場合、多くのケースではITを専門にしたエージェントが担当してくれるでしょう。しかし、転職エージェントの腕には当然個人差があります。スゴ腕のエージェントもいれば、実力が劣る方にいます。これは決して転職エージェント企業の批判ではありません。担当する転職エージェントは運があるので、運悪く後者が担当するケースもありうるという話です。
一方、現在IT人材は慢性的に不足しています。つまり売り手市場なのです。経済産業省から調査を委託されたみずほ情報総研は「今後のIT需要にも依るが、2030年には最大で79万人のIT人材が不足する」と予測しています。そのため、スゴ腕エージェントじゃなくても転職が成立してしまうのです。IT業界の転職が売り手市場だからこそ起こる不幸とも言えます。
あなたにできるミスマッチの予防策
このような不幸に合わないための予防策は大きく分けて2つあります。
ミスマッチ予防策① 求められるスキルとミスマッチがないか自分で調べる
まず、エージェント任せにするのではなく、紹介された求人情報を自分で精査するのです。求人企業が求める人材像やスキルが自分にマッチするかをしっかりと見極めましょう。しかし、日本の求人情報は曖昧に書かれているケースが多数あり、入ってみたら違ったということも予想されます。
ミスマッチ予防策② 社内SEへの転職に特化した転職サービスを利用する
私が考える根本的な回避方法は「社内SEへの転職を専門にしている転職サイトに登録する」ということです。つまり、「転職エージェントの担当者がIT業界に詳しいかどうかは運だ」と受け入れてしまうのです。受け入れてしまえば、後は複数社(できれば2〜3社)の転職エージェントに登録・面談をしましょう。その際、エージェントにも「複数社のエージェントと話をしている」と正直に伝えるのがいいでしょう。ほど良いプレッシャーにもなります。
複数のエージェントに登録・面談を申し込む場合、私がおすすめするのは「大手1社とIT転職専業1社」です。扱っている求人案件が多く、優秀なエージェントも多数在籍しているでしょう。一方、冒頭から説明している「IT業界に関する知識が十分とは言えないエージェント」とマッチしてしまうリスクがあるので、IT転職専業のエージェントにも登録をしましょう。
私がおすすめするIT専業の転職サイトは『社内SE転職ナビ』です。その名のとおり、社内SEへの転職に特化した転職サービスを提供しています。また、『社内SE転職ナビ』はカジュアル面談で社内SEについて聞いたり、情報収集にも応じてくれます。オンライン面談にも対応しているので、転職エージェントに会う時間が限られた場合でも心配がいりません。
- 社内SEに特化しているので、エージェントのIT業界知識不足が起こり得ない
- カジュアル面談やキャリア面談で情報収集ができる
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