この記事で説明する「ハイブリッド授業」とは、教室で対面授業を進行しつつ、オンラインにも同時に授業を配信する形式です。ハイブリッド授業の運営にあたっては、対面・オンライン両方の学生に同じ資料を見せるために、教室ではPCでプロジェクター投影しつつ、その画面をZoomなどのオンラインミーティングシステムで画面共有します。
でも、PCの資料で完結できず手元の紙資料や教科書を映したいケースがあります。あるいは、その場合、PC内蔵のWEBカメラで教科書を指し示すとフォーカス(焦点)が合わなかったり、暗かったりしてうまくいきません。
このような場合、外付けの『書画カメラ』があると便利です。内蔵カメラと外付けの書画カメラでは性能・目的がまったく異なるからです。この記事では、外付けの書画WEBカメラについて説明します。
なお、ハイブリッド授業の進め方やメリット・デメリット、必要な機材について紹介した記事『対面授業+オンライン授業=ハイブリッド授業のメリット・デメリット、大学に必要な準備、機材について考えてみた』もぜひ参考にしてください。
- システムインテグレーターに10年以上勤務
- 現在、大学職員(エンジニア職)
- 教員、学生からオンライン授業の質問や相談を日々受けている
- ハイブリッド授業、ハイフレックス授業に対応
- Zoom、Google Meet、Google Classroomなどの利用支援
- 講師役として学内研修のオンデマンド動画コンテンツ作成
書画カメラとは
書画カメラとは、主に手元の資料や書籍など、平面にある被写体を撮影するビデオカメラで、この記事ではPCに接続できるタイプを指します。少し前まではよく「OHP(オーバーヘッドプロジェクター)」と呼ばれる機器がありましたが、そのカメラ版といったところです。
ハイブリッド授業で書画カメラに求める3つの機能
では、ハイブリッド授業をスムーズに進めるうえで、どのような書画カメラが必要でしょうか?ここではハイブリッド授業に特化して、求められる特徴をまとめます。
① 楽に移動できる
まず、ハイブリッド授業は教室で行うことが多いため、書画カメラ自体を楽に移動させられるかが重要なポイントになります。性能は良くても「大きい」「重い」書画カメラだと使う気になれませんよね。以下のような書画カメラを選択するのがよいでしょう。
一方、配信元が研究室や自宅に限定できるような「完全オンライン授業」であれば、書画カメラの移動は考えなくてもよいため、上記の要件は無視できます。
② 手軽に設営できる
ハイブリッド授業を行う場合でも、時間割は従来の対面授業と同じ場合がほとんどですよね。教室に入ってからの準備や設営に時間をかけるわけにはいきません。
「USB接続と電源コンセントを挿して、カメラアプリを起動して…」と手間のかかるものより、「USB接続したら電源もUSBから供給されて、Zoomですぐに使える」という手軽さは重要なポイントです。
③ 照明機能がある
ハイブリッド授業を行う教室の環境はまちまちですよね。明るい教室もあれば、暗い教室もあります。書画カメラに照明機能がないと、暗く映ってしまいます。照明機能があるものを選んでおけば、どのような環境でも明るい画像を配信することができます。
ハイブリッド授業におすすめの書画カメラ
「軽くて(1kg未満)」「設営が楽で」「照明で明るく撮れる」という条件をクリアする書画カメラを探すと、もっとも条件に合致するのは『SH-168D(AOWLONG)』です。
SH-168Dの性能
SH-168Hの「軽くて(1kg未満)」「設営が楽で」「照明で明るく撮れる」について、スペックを見てみましょう。
軽さ:0.63kg(台座なしで、折りたたみも可)
設営が楽:USBケーブルで簡単接続、電源コード不要
照明:LED照明のオン/オフ可
さらに、8倍ズーム機能までついているので、手元の細かい図表も投影できます。Amazon.co.jp でもハイブリッド授業で利用しているという声がいくつかあがっています。
SH-168Hの残念なポイント
他の製品だと4K画質のものもありますが、SH-168Hは800万画素なので画質自体は数字の上では少し前のスマホといったところでしょうか。フレームレートも30fps(1秒間に30枚の画像をつなぎ合わせた動画)なので、ほんの少し動きに遅れ、残像が残るようなイメージです。
ただし、いずれもオンライン授業やハイブリッド授業を進める分にはまったく問題ないレベルだと言えます。
まとめ
いかがだったでしょうか?この記事ではハイブリッド授業で使いたい「書画カメラ」について、Amazon.co.jp でも大変評価の高い『SH-168H』をご紹介しました。
ハイブリッド授業なら「移動が楽」「設営が楽」「照明機能がある」の3つの要素を重視して書画カメラを選ぶべきで、SH-168Hは他の製品と比較してもこの3つの要素を高いレベルでクリアする製品と言えます。
なお、書画カメラではなく、黒板やホワイトボードをハイブリッド授業で投影したい場合には「板書用カメラ」を用意すると良いでしょう。別の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
ツイッター(@nico|大学職員 ✕ ITエンジニア)ではブログの更新報告や関連ニュースをツイートしています。いいねやフォロー、ブログ記事へのコメントなどお気軽にいただけるとブログ更新の励みになりますので、ぜひお願いします。
コメント