2020年度の前期授業は完全オンラインで授業を行っていた大学も、後期からは一部の対面授業を再開しています。ただ、すべての学生を教室に入れることで、いわゆる三密の状況を作り出してしまうため、対面授業とオンライン授業のハイブリッド型の授業が行われています。この記事ではハイブリッド型授業で板書する場合のカメラについて、現役大学職員(エンジニア職)が解説します。
- システムインテグレーターに10年以上勤務
- 現在、大学職員(エンジニア職)
- 教員、学生からオンライン授業の質問や相談を日々受けている
- ハイブリッド授業、ハイフレックス授業に対応
- Zoom、Google Meet、Google Classroomなどの利用支援
- 講師役として学内研修のオンデマンド動画コンテンツ作成
ハイブリッド授業とは
ハイブリッド授業は、教室で対面授業を進行しつつ、オンラインにも同時に授業を配信する形式です。
ハイブリッド授業の運営にあたっては、対面・オンライン両方の学生に同じ資料を見せるために、教室ではPCでプロジェクター投影しつつ、その画面をZoomなどのオンラインミーティングシステムで画面共有します。授業の進め方や準備、手元を写す書画カメラについては、以下の記事でもまとめています。
教室の板書をWEBで配信したい場合
PCの資料で完結できず、板書した内容をWEBで配信したいケースがあります。あるいは、そもそも授業は板書で行いたいという授業形態もあります。
でも、PC内蔵のWEBカメラでは不十分の場合があります。PC内蔵カメラは撮影範囲が狭く、暗めだからです。
そこで、外付けのWEBカメラがあると便利です。内蔵カメラと外付けカメラでは性能・目的がまったく異なるからです。この記事では、外付けのWEBカメラについて説明します。
PC内蔵カメラ | 外付けカメラ | |
---|---|---|
撮影域 | 狭い | 広い |
明るさ | 比較的暗め | 比較的明るめ |
カメラ移動 | 不可 | 可(三脚があると尚良) |
板書したい場合は広角WEBカメラ(150°超広角)がおすすめ
板書した黒板やホワイトボードをZoomなどで配信したい場合、外付けカメラは「広角」のものを選ぶのがよいでしょう。そうすることで広い範囲を撮影することができます。自由に位置を変えられるよう、ケーブルは長めのものがおすすめです。サンワサプライの超広角ワイドレンズWEBカメラはケーブルが3mあるので、その範囲で位置を自由に決められてかなり便利です。
カメラの設置イメージと事前確認
教室内はこのような構図になります。PCに外付けカメラをUSBで接続して、黒板を投影します。黒板のすべての領域をカバーすることはほぼ不可能ですので、一部のみ使用します。事前に実際の位置にカメラを設置して、使える領域を確認しておくとよいでしょう。
カメラは三脚があると便利です。ほとんどのWEBカメラには三脚穴がありませんが、今回ご紹介した広角カメラには三脚穴があるので、安心してください。
教卓の上に置ける三脚と床に置く三脚ならこちらがおすすめです。
教室内を自由に移動できるワイヤレスマイクも必須
また、黒板に板書しているとPCから離れることでマイクの声が遠くなってしまうケースがあります。その場合は、事前に無線型のヘッドセットを用意しておくことをおすすめします。
Macbookをお使い場合には、Airpods Proがおすすめです。非常に高いマイク性能を有しています。一方、Windows機をお使いの場合は、次のようなものがおすすめです。片耳なので教室の声も聞こえて安心です。
まとめ
教員にとって、オンライン授業と対面授業を並行進行するのはただでさえ大変なことです。不測の事態も発生します。だからこそ、PCだけではなく、板書を有効に活用しましょう!オンラインで受講する学生・生徒に不利益がないように板書用のWEBカメラを準備しておけば、心配なく板書できますね。
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