
ITパスポートと基本情報技術者、どっちを受けたほうがいいの?

目指すキャリアによって違うので解説しますね
ITパスポートか基本情報技術者か、どちらを取得すべきかという質問を受けることがあります。結論は『エンジニアか、非エンジニアかによって異なる』です。
この記事では、ITパスポートと基本情報技術者について試験概要を比較してあなたがどちらを受けるべきについて解説します。IT企業で新人教育カリキュラムを企画し、現在は社内SEとして技術者採用の書類選考・面接を担当する立場の視点で資格を比較していきます。
ここまでで「エンジニア志望だから基本情報技術者受けたい!」という場合は、過去の基本情報技術者試験の対策記事があります。『はじめての基本情報技術者(FE)試験の2ヶ月勉強法を徹底解説!』をぜひ参考にしてください。逆に「エンジニアを目指すわけではないけど、システム導入の担当者に選ばれた」という方は『50時間1ヶ月の対策でITパスポートに合格しよう!学習方法と計画を解説!』をぜひ参考にしてみてください。


- ITパスポートか基本情報技術者か、受験を迷っている方
- ITパスポートと基本情報技術者の違いがわからない方
- IT企業や非IT企業の20代でITに関わる仕事をしている方
- 文系大学を卒業後、日系大手SIerに就職
- 入社1年目にイチから勉強して基本情報技術者を取得
- 応用情報、プロジェクトマネージャ等の高度試験、PMPに合格
- SIerで新人教育カリキュラム企画・運用を担当(100名以上を担当)
- 35歳をすぎて大学でシステム戦略、プロジェクトマネジメント担当
ITパスポート/基本情報技術者の試験概要を比較
比較① 試験の対象者像
まずはそれぞれの試験がどのような人を対象者に想定しているのか情報処理推進機構(IPA)の公式WEBを見ていきましょう。先に結論を言うとつぎのとおりです。
- ITパスポートは「ITを使う側の人。ITを活用・導入する人向け」
- 基本情報技術者は「ITを作る側の人。その仕組みを理解する人向け」
ITパスポートの受験対象者像
職業人が共通に備えておくべき情報技術に関する基礎的な知識をもち、情報技術に携わる業務に就くか、担当業務に対して情報技術を活用していこうとする者
情報処理推進機構(IPA)公式WEB(https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/ip.html)
基本情報技術者の受験対象者像
高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者
情報処理推進機構(IPA)公式WEB(https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/fe.html)
情報処理推進機構(IPA)のIPCF2012講演資料を見るかぎり『高度IT人材』とは『ITと異分野の産業を結びつけることで新たな製品やサービスを作り出すことのできるIT人材』だと言えそうです。

ちょっとなに言ってるかわからない。
めっちゃむずかしそう…

『新しいサービスを作り出す』とか無視してOKです。
実際の問題を見るとわかりますが、『システム開発のための基礎知識があるか』を問う試験です。
比較② 試験範囲
情報処理推進機構(IPA)の試験は大まかに「ストラテジ系」「マネジメント系」「テクノロジ系」の3つに分類されます。両試験ともこの3つの分野から幅広く出題されます。それぞれの内容はつぎのとおりです。詳細は公式WEBの試験要網を参考にしてください。
試験要網を見るとわかりますが、ITパスポートと基本情報技術者では試験範囲はほぼ同じと言ってよいでしょう。その差は『基本情報技術者の方が求められるレベルが高い』という点です。
系統 | 内容 |
---|---|
ストラテジ系 | 企業活動、法務、経営戦略マネジメント、技術戦略マネジメント、システム企画 等 |
マネジメント系 | システム開発技術、ソフトウェア開発管理技術、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント 等 |
テクノロジ系 | 基礎理論、アルゴリズム、プログラミング、コンピュータ構成要素、データベース、ネットワーク、セキュリティ |
比較③ 試験実施概要
ここでは試験がどのような形式で実施されるのかを説明します。
ITパスポート | 基本情報技術者 | |
---|---|---|
問題数 | 100問(過去問題) | 午前:80問 午後:11問中5問を選択 (過去問題) |
試験時間 | 120分 | 午前:150分 午後:150分 |
出題形式 | 多肢選択式(四肢択一) | 午前:多肢選択式(四肢択一) 午後:多肢選択式 |
実施形態 | CBT(Computer Based Testing) | CBT(Computer Based Testing) |
実施タイミング | 随時申込み・随時実施 | 年2回(上期、下期)の一定期間 |
試験費用* | 5,700円 | 5,700円 |
比較④ 難易度(合格率)
ITパスポートと基本情報技術者の合格率の推移を見てみましょう。合格率は情報処理推進機構(IPA)が統計資料として公表しています。
直近10年間では、ITパスポートは上昇傾向にあり、50%前後だった合格率が直近では60%に迫る58.8%まで上昇しています。一方、基本情報技術者は25%前後で安定して推移していますが、令和3年の開催分のみ48.1%になっています。

比較⑤ 学習に必要な時間
対策開始時点の基礎知識にもよりますが、ITパスポートで50〜100時間、基本情報技術者で100〜200時間程度と言われています。
資格取得後のアピール
ITパスポート
ITパスポートがアピールできるのはつぎのようなシーンでしょう。
- 新卒採用でITに弱い人が多い非IT企業へ就職する
- 第二新卒くらいの年齢で非IT企業へ転職するケースで、新卒入社した会社でITを活用したことがある
- 事務職として転職したり、派遣社員として入るケース
基本情報技術者
基本情報技術者をアピールできるのはつぎのようなシーンでしょう。
- 新卒採用や第二新卒でソフトウェアエンジニアやインフラエンジニアとして転職する
- 30歳までにSIerやSES企業に転職するケースで基本情報技術者+志望企業にマッチする業務経験がある
よくある質問
まとめ:結局どっちを受けるべき
いかがだったでしょうか?この記事ではITパスポートと基本情報技術者について、試験概要を比較しながらあなたがどちらを受けるべきについて、ソフトウェアエンジニアで中途採用を担当する視点から解説しました。
ITパスポートか基本情報技術者か、どっちを取るべきかはあなたが「エンジニアか、非エンジニアか」で異なる。
- エンジニア志望なら『基本情報技術者』がおすすめ。新卒・中途採用(20代)で基礎力をアピールできる。
- 非エンジニアなら『ITパスポート』がおすすめ。IT利用に抵抗がないこと、広く浅く知識があることがアピールできる。
「エンジニア志望だから基本情報技術者受けたい!」という場合は、過去の基本情報技術者試験の対策記事があります。『はじめての基本情報技術者(FE)試験の2ヶ月勉強法を徹底解説!』をぜひ参考にしてください。「エンジニアを目指すわけではないけど、システム導入の担当者に選ばれた」という方は『50時間1ヶ月の対策でITパスポートに合格しよう!学習方法と計画を解説!』をぜひ参考にしてみてください。


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