2019年12月に消費者庁が発表した情報によると、転倒事故の56%が自宅で発生しています。また、公益財団法人 長寿科学振興財団の「健康長寿ネット」の高齢者の住宅内の事故によると、65歳以上だと「居室(45.0%)」「階段(18.7%)」「台所・食堂(17.0%)」の順に事故が高いようです。
転倒リスクが高い作業として、「電球交換」があります。同居していれば、高齢者ではなく現役世代が交換できますが、離れて暮らしているとそうはいきません。そこで電球を寿命の長いLED電球に交換することで交換作業時のリスクを低減できることはすでに別の記事でご紹介しました。(最後に関連記事を貼っておきます)
この記事では、「どうせ交換するなら人感センサー付きLED電球にして、さらに交換が不要にしたい!」という検討をされている方向けにおすすめのLED電球をご紹介します。
人感センサー付きLED電球を選ぶときのポイント
人感センサー付きLED電球は、取り付けて電源を常時オンにしておくだけで、近くを人が通ったことをセンサーが感知し、自動的に電球が光る仕組みになっています。
電球を選ぶときには次のポイントを確認しましょう。
1. センサーの感知範囲
2. 点灯時間(点灯してから消灯するまでの時間)
3. 消え方(パッと消えるか、じわっと消えるか)
4. 保証期間
※ 形やワット数、口金サイズ、光の色合いなどは通常の電球同様に選択しましょう
センサーの感知範囲
人感センサー付きLED電球を選ぶ際にまっさきに確認したいのはセンサーの感知範囲です。2.2m以上の天井高だとセンサーが反応しない場合がありますので、商品の案内をよく確認しましょう。
点灯時間(点灯してから消灯するまでの時間)
センサーが反応し、点灯してから消灯するまでの時間も商品によって異なります。短いものだと50秒程度のものもあり、長いものだと120秒程度です。
消え方(パッと消えるか、じんわり消えるか)
電球の消え方は「パッと消えるタイプ」と「じんわり消えるタイプ」の大きく2つに分かれます。使ってみるまではあまり気にならないのですが、使い始めると結構気になるので注意が必要です。
例えば、トイレや洗面所を「パッと消えるタイプ」にすると、消灯時にストレスを感じます。こういった場所には「じんわり消えるタイプ」が向いています。一方、廊下などは長時間いるわけではないので、「パッと消えるタイプ」でもストレスを感じません。
保証期間
LED電球の中でも安価なものはセンサーの反応がイマイチというケースがあるようです。私自身はハズレを引いたことはありませんが、長期間使用することを前提とした商品なので、保証期間は長いものが良いでしょう。商品によって1年程度のものから5年間のものまで幅広くあります。これも商品の案内をよく確認するようにしましょう。
安価なおすすめ人感センサー付きLED電球
国内メーカーで安価な人感センサー付きLED電球を探している方は、アイリスオーヤマのLED電球がおすすめです。
安いのには理由があって、実際に使ってみるとセンサーの感度は高価なものに比べてワンテンポ遅かったり、反応が悪かったりします。例えば、トイレに設置すると扉を開けて、体が完全にトイレの個室に入ってから点灯するようなイメージです。これでは不便なので、私は設置場所を廊下に変えました。
なお、Amazonのレビューを見ていると、センサーの不具合品を引いてしまうケースがあるようですが、私は5つ買って5つとも問題なく動作しています。また、不具合品はしっかりと保証されていて交換などの手続きが無事とれていることがAmazonレビューでわかります。
少しクセはありますが、人感センサー付きLED電球がこの価格で手に入るとは…マイナス面を納得のうえで購入するのであれば、おすすめできる良品です。
センサーの感知範囲 | 高さ2.4m、中心から直径5mの範囲を感知 |
点灯時間 | 120秒間 |
消え方 | じんわり消える |
保証期間 | 1年保証 |
高価なおすすめ人感センサー付きLED電球
安価な人感センサー付きLED電球がセンサー機能が弱いのに対して、センサーが優秀なのはパナソニックの人感センサー付きLED電球です。先述のトイレの電球はこちらに変更して、ストレスがなくなりました。
アイリスオーヤマのものは、消灯してしまった場合に大きく手を振ったり歩いたりしないと感知してくれません。一方、パナソニックのものは少しの動きで点灯してくれます。
さらに、動きがないと徐々に光量が絞られて暗くなる仕組みなので、消えることが事前にわかるのもおすすめできるポイントです。
センサーの感知範囲 | 高さ2.2m、中心から直径5mの範囲を感知 |
点灯時間 | 60秒間(消灯お知らせ機能付き) |
消え方 | じんわり消える |
保証期間 | 5年保証 |
安価・高価は設置場所ごとで使い分けるべき
いかがだったでしょうか?この記事では、電球交換で転倒事故などを起こさないよう、離れて暮らす親のために人感センサー付きLED電球に交換することをおすすめしました。
また、値段の差はセンサー機能の差であることをご紹介しました。すべてのLED電球を高価なものにできれば一番良いのですが、私の場合は廊下など「動きの大きい場所」「通過するだけの場所」は多少センサー性能が劣ってもいいので、安価なアイリスオーヤマのLED電球にしました。一方、トイレや洗面所など「動きの小さい場所」「長時間滞在する場所」は高価ですが高感度のセンサーが備わったパナソニックの人感センサー付きLED電球にしました。
安価(低感度センサー)の設置ポイント | 高価(高感度センサー)の設置ポイント |
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動きが大きい場所、通過するだけの場所 (例 玄関、廊下) | 動きの小さい場所、長時間滞在する場所 (例 トイレ、洗面所) |
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